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ザッツ・エンタテインメントのundoのレビュー・感想・評価

3.9
スター達の夢のあと。すべてを歌にのせて。

個人企画、秋のミュージカルまつり第2弾。
ミュージカル映画の総本山、メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)社創立50周年記念作品。
主に1930〜1950年代の作品紹介を通して、ミュージカル映画の黄金期をダイジェスト的に楽しめるアンソロジー映画。ガオー‼︎

私がミュージカル映画で一番好きな「バンド・ワゴン」。その作品のために書き下ろされた曲「ザッツ・エンタテインメント」の名前を冠したこの映画。
次から次へと登場する曲と作品の嵐!
知ってる作品よりも知らない作品の方が圧倒的に多いのだけど、質、量ともに圧倒され続ける約2時間10分。

プレゼンター(ナビゲーター)として登場するスター達が超豪華。シナトラに始まり、リズ・テイラー(この時はまだ5回しか結婚していない)、ジーン・ケリー、ドナルド・オコーナー、デビー・レイノルズ、アステア先生、ライザ・ミネリにビング・クロスビーなどなど。彼らの姿を見れるだけでもうれしい。

なぜジェームズ・スチュアートが?と思っていたら、ミュージカル全盛期には彼も歌わされていたことが判明。他にもクラーク・ゲイブルの歌や踊りも!

通して観た印象としては、やはりエースはジーン・ケリーなのだな、と。甘いマスク、立派な体格、そしてパワフルな見栄えのするダンス。時代が彼を求めていたことがよくわかる。才能と時代の要求が合致した時に真のスターが生まれるのだなと。私は華麗なアステア先生派ですが。

他に知らなかった衝撃の事実として、水中レビュー映画の存在。エスター・ウィリアムズという元競泳選手の女優さんとMGM社が専属契約を結び、1ジャンルとして数本制作された模様。豪華な音楽にのせて、これまた豪華水着の彼女が飛び込んだり泳いだり…。相手役も泳がなくてはいけないので大変そう。

豪華スター達の名作、迷作、名曲が楽しめる夢のあと。ミュージカル映画入門編としても良いかも。

♫The world is a stage,
The stage is a world of entertainment.
That’s entertainment!
That’s entertainment!
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