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若者のすべて 4Kレストア完全版の作品紹介

若者のすべて 4Kレストア完全版のあらすじ

ルキノ・ヴィスコンティ監督×主演アラン・ドロンで贈る壮大な人間ドラマ。 都会に出てきた5人兄弟の愛と苦悩をリアルに描き出す。

若者のすべて 4Kレストア完全版の監督

ルキノ・ヴィスコンティ

原題
ROCCO E I SUOI FRATELLI
製作年
1960年
製作国・地域
イタリア、フランス
上映時間
181分
ジャンル
ドラマ

『若者のすべて 4Kレストア完全版』に投稿された感想・評価

Anne
4.2
観たいと思っていた4Kレストア完全版をようやく観た。オリジナル版を観たのはかなり昔だったので、修復版で増えたという検閲によるカット部分が全部は分からなかったが、衝撃的だと思う箇所や、これは無かったなと分かる部分はいくつかあった。

オリジナルよりも余韻というか、後を引く辛さというか、感情的な部分で迫ってくるものが多かった。兄弟それぞれの物語性も感じたし、登場人物一人一人の感情の背景がより伝わってくる気がした。オリジナル版よりも、カットされていない間が長いのかな?だからナディアの孤独も、より伝わってきて辛かった。

何よりもアラン・ドロン演じるロッソの悲劇的な自己犠牲が辛い。美しさ、正しさ、犠牲の意味を考えさせられてしまって、観終えた後に寝られなくなってしまった。

社会的な背景も、昔観た時にはそこまで感じなかったのか、記憶に残っていなかったものが多かった。ミラノへも単に家族で移住した程度にしか思ってなかった気がするが、戦後イタリアの内部移民の問題や、都市での格差社会についてリアルに感じた。あの居場所のなさは、観ていて本当に辛かった。

辛いことだらけだけど、観て良かった。ラストのルカが救いだ。
azkyon
3.8
レストア完全版なので3時間。
久しぶりにこんな長編を見た。 

5人兄弟、当たり前だけどそれぞれ性格が違う。
五男はまだ子ども、長男と四男が俗人。
次男が堕ちていき、三男が聖人という設定。
でも母親はどの子どもも同じように可愛い。
間違った可愛がり方だったとしても。

兄弟で1人の女に惚れてしまうなんてねぇ。
次男は三男にコンプレックスがあったんだろうなぁ。
3.8
ぴあフィルムフェスティバル2025にて。

梶芽衣子さんが憧れた女優さんの作品ということで選んだ1本。「若者のすべて」のアニー•ジラルドだそうだ。この作品はどちらかというと男性メインの映画なのだけど、クロード•ルルーシュ監督「パリのめぐり逢い」「あの愛をふたたび」は上映が叶わず次々点になったらしい。

私としては、この作品をスクリーンで見たかったのでグッドタイミングでした。

1950年代、戦後からの経済的復興、消費社会が築かれ始めた時期。しかし、南北イタリアの経済格差は大きく、南から北の都市へ移る人も多かったという。パロンディ家も、すでにミラノに出てきていた長男を頼って母と弟4人がミラノにやってくるシーンから映画が始まる。そこから生じる一家の悲劇を、ネオレアリズモの文脈で、壮大な家族ものとして描く。監督は、ミラノの貴族の家に生まれたヴィスコンティ。

この5人兄弟が、本当に同じ親に育てられたのかと思うほど、キャラが違う。中でも中心に描かれるのが、次男の「人間のクズ」シモーネと、三男の聖人ロッコ(アラン•ドロン)だ。アラン•ドロンはこの頃24-25歳くらいで、新鮮な魅力で溢れている。「太陽がいっぱい」と同じ頃ね。

次男がどんなクズな事をしても、その泥をかぶるのが三男ロッコ。自己犠牲により家族を守る事を第一とする姿は、十字架に磔にされたキリストを思わせる。それは痛々しいほどで、彼の三度ほど流す涙とアップには心が震える。さすが、美しいもの好きヴィスコンティ監督。しかし、それが最適解とは限らないと四男は言う。私も次男が逮捕され、ホッとしたよ。

そのすべては都会のせい、という考えは本当か。次男は本当に以前は善人だったのか。なにせ、ミラノから映画が始まるので、観客はクズな次男しか見ておらず、家族の団結に執着するロッコの姿に違和感を覚える。そして、ロッコが自分の彼女にまで犠牲を強いてしまうのは、女をモノ扱いする時代の表れなのか(別れ話をするミラノ大聖堂屋根の上は、見応えたっぷり、観光地なのでみんなの思い入れもたっぷり)。もう一つ文句を言えば、長男が他人事すぎ。

ラストの五男が遠のいていく後ろ姿、ニーノ•ロータの音楽も含めて、ええ作品だったわ。

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