こうしたテーマをより鮮明に描くために、物語の時代設定は2014年、つまりフランスで同性婚が合法化されたばかりの年、に置かれている。2013年の「すべての人のための結婚(Mariage pour tous)」法により同性婚と養子縁組は合法化されたが、非生物学的母親が法的な共同親権を得るための手続きは、2021年に簡略化されるまで極めて煩雑なものだった。裁判所に対して、友人や家族から「この人物は親として適切である」という内容の手紙や推薦状を15通も集めて提出しなければならなかったのである。この書類群こそが、本作のタイトル『Des preuves d'amour(愛の証)』が指すものに他ならない。映画の中でも、セリーヌが両親や友人のもとを何度も訪れ、書類を依頼するシーンが繰り返し描かれる。そこには時にユーモアも交えられており、男友達がその機に乗じてこっそり自分の子どものベビーシッターを押しつけてくるエピソードなど、苦笑いを誘う場面もある。