ニカイドウ

星を追う子どものニカイドウのレビュー・感想・評価

星を追う子ども(2011年製作の映画)
3.8
新海誠監督の作品は、どれも背景に凝っている。世界観に凝っていると言ったほうが正しいかも。
それに引き換え、キャラクターデザインがブレブレ。作品毎に違うのは良いとしても、作品内でもかなり作画がブレブレ。笑
めちゃめちゃ良いシーンと悪いシーン、良いキャラと悪いキャラがいる。
シュンとシンはまぁ良いほうやけど、主人公のアスナは何故あんなにブレブレなんかな?
ストーリーはイザナギイザナミとアガルタを掛け合わせた感じ。「デジタル・デビル物語 女神転生」やな。ほんで、石ノ森章太郎先生の「アガルタ」って漫画あったな。あれはUFOの話やったか。
途中からアスナは、「デジタル・デビル物語 女神転生」の主人公・中島朱実の成長した姿みたいな、「強殖装甲ガイバー」の村上さんのような、もしくは1970、80年代のマニアックOVAに出て来そうなキャラの森崎先生とアガルタを旅する。けど、その先生も作画ブレブレ。たまにド・ジブリな顔をする。笑
基本全キャラジブリ風作画やけどね。
ただ、ジブリの甘さ、子どもっぽさを消そうと努力してる。だから、たまに「火垂るの墓」みたいな雰囲気になってる。特に前半。
もっと簡単に言えば、ポケモンじゃなくてデジモンっぽい。笑
ケツァルトル、アルカンジェリなど、横文字情報も過多。けど、ミキストリ、ガイバーを知ってれば受け入れられる。ケツァルトルには恐竜の知識が少しいるな。
地上世界も昭和の田舎の様な、第二次世界大戦後も軍の残ったパラレル戦後みたいな。情報過多。
けど、まぁ色々漫画読んでれば…。大塚英志系かな?笑
結局受け入れてる俺。
ストーリーはね、色々漫画読んでる人からしたら普通。
普通やけど、「アレから取った設定かな?」ってマニアック心をくすぐるストーリー。良いか悪いかは分からんけど、とにかく詰め込み過ぎて乱雑なんは分かる。
新海誠監督の話は整理整頓されたら面白くなる。
もしくは取捨選択出来れば面白くなる。
けど、この乱雑さも嫌いじゃない。
クラヴィスの様にキラキラしてる。
そして、結局はラストが良い。ベタやけどやっぱり良い。ダラダラやった話削ってラストで尺をもっと取るべきやと思うけど、良い。
「デジタル・デビル物語 女神転生」観たくなった。
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