このレビューはネタバレを含みます
雷鳴と大雨のなか女囚が脱獄するシーンから始まる。
まず大雨って時点でテンション上がるのに、女囚が歓喜の表情で逃げるというアツいオープニング。
この女囚こそスサーナであるが、彼女がファムファタルのノワールもの。
ブニュエル作品でもかなりのエロさ。
それも脚に特化したエロさ。
ほとんどが農園の中だけで展開する映画だが、農園の各場所とその切り取り方がどれも面白くて飽きない。
それにしても、ラストシーンの能天気さというか、それでいいの?と思ってしまう感じは違和感が残るが、同時代の他の映画はどうだろうと考えてみると、この"無理矢理ハッピーエンド"は珍しくない。
この、「違和感はあるがそれでも映画は終わらなければならない」っていう終わり方の映画って最近ではめっきり見なくなった。
「終わらなければならない」っていう切迫感が昔に比べてないのかな。