スサーナの作品情報・感想・評価

「スサーナ」に投稿された感想・評価

K2

K2の感想・評価

4.2
嵐の夜に刑務所から逃げてきた女をある一家が匿うファムファタール。

明らかに裏の気配を察しつつも女に翻弄される家族と使用人。
牛を追い回すカウボーイさながらに魅惑の女を追い回し家族を自滅に追い込むメキシカンな男たちに垣間見える男の世界共通なバカっぷりが清々しい!それが男、いや漢だ!!

それでもって薄々気付いていたラストに落ち着いて台風一過のような極上の晴れやかさのままエンディングに着地するのだが、よくよく考えるまでもなく妻の器量に支えられた物語。女性って偉大。。。

スサーナのスタンスをわかりやすく示す上着のフォームチェンジが丁寧。脚フェチなら必見の映画(?)
「カルメンという名の女」で何となく思い出し
本作の女主人が確かカルメンという名の女だった。

観た当時、このネタ日本で時代劇としてリメイクしたら面白いかもなんて思ったりした。
筋金入りの毒婦ものが出来そう。
また性描写を映像にのせて、ロマンポルノタッチにしても良いかも。
今、日本の芸能界で最高の毒婦を演じられる20代の女優といったら誰だろう?
マ

マの感想・評価

3.9

このレビューはネタバレを含みます

舞台は農場、脚フェチの老人、キーパーソンとなるファムファタール、彼女に言い寄られるイケメンの青年...。とブニュエルのレギュラーメンバーが皆んな出てくるみたいな映画だった。
クライマックスで信仰心の強い娘がスサーナをムチで叩くシーンが、陰影がばっちりついた画面のおかげで恐ろしい。結局脱獄犯であるスサーナは獄中へ引きずり戻されるわけだが、「彼女は悪魔だったのよ」と家族で笑いあってほっこり終わっても、どう考えても悪魔の様になっていたのはあの娘で、信仰を裏切られた人間の狂気を皮肉っぽく描き出そうとしていて面白い。
鶏関連だと、卵が割れてそれがかかったスサーナの脚のアップが良かった。見事な脚のエロさ引き立て演出だと思った。

このレビューはネタバレを含みます

雷鳴と大雨のなか女囚が脱獄するシーンから始まる。
まず大雨って時点でテンション上がるのに、女囚が歓喜の表情で逃げるというアツいオープニング。

この女囚こそスサーナであるが、彼女がファムファタルのノワールもの。
ブニュエル作品でもかなりのエロさ。
それも脚に特化したエロさ。

ほとんどが農園の中だけで展開する映画だが、農園の各場所とその切り取り方がどれも面白くて飽きない。

それにしても、ラストシーンの能天気さというか、それでいいの?と思ってしまう感じは違和感が残るが、同時代の他の映画はどうだろうと考えてみると、この"無理矢理ハッピーエンド"は珍しくない。

この、「違和感はあるがそれでも映画は終わらなければならない」っていう終わり方の映画って最近ではめっきり見なくなった。
「終わらなければならない」っていう切迫感が昔に比べてないのかな。
ある日、信仰深い一家のところに悪女がやってくる、というブニュエル、メキシコ時代のノワール風味の作品。今となってはベタな物語だが、蝙蝠、蜻蛉、井戸の底、雷雨などのイメージ、『羊たちの沈黙』のレクター博士を想起させる、終盤の女主人カルメンの鞭打ち(このショットが一番こわい)などの演出、そして室内撮影の見事さで全く飽きない。

メキシコ人の痛がる時の言葉が「あいたた」ではなく、「あいいい」というのを初めて知った。