baby

噂の二人のbabyのネタバレレビュー・内容・結末

噂の二人(1961年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

私が今のコンディションで見るには
あまりにも残酷で、辛かった。
この時代に些細なきっかけで
崩れ落ちることなんてたくさんあった
だろうし、現実感があるのもわかる。
そしてこのストーリー展開にした意味も
わかる。
でも子供の残酷さだけでなく、誰も
止めることや気にかけることすら
しなかった描き方。発言を鵜呑みにして
問い詰める大人たち。そして
一応謝罪はさせて欲しい、罪を
償いたいと集う大人たち。
カレンは最後とんでもなく、
救いようがないほどに悲しかった
だろうけど、カレンの途中の狂い方や
最後の前を向いて歩こうという
姿勢が、マーサを置いていったように
感じて辛かった。

もちろん人間失敗はあるし、
償いたいと行動したことは間違って
いないけどそのやり方も辛い。
カレンのそれに対する言葉も
あんな言葉を被害者に言わせては
いけないと思うし。

色んな見方があると思うけど、
恋心を持って、自覚した後も苦しくて
自分自身ももどかしい中周りに
囃し立てられて、、、、。
カレンも婚約者との関係でいっぱい
いっぱいだし十分な態度とは
言えなかった。
ただ、カレンに関してはマーサは
恋愛対象としてではなく親友として
だからそのズレはリアルな描き方で
知らないことの残酷さはあった。
そんな中もう限界と感じてしまった
マーサを誰も救えず気に留めることが
できなかったのがあまりにも辛い。
葬儀が終わった後もカレンには
それでも影で気にしてくれる婚約者が
いたけどマーサは終わったことに
されている感じ。
(私自身がそう感じただけかも)

現実もこんなことだっただろうけど
もう少し救いが欲しかった。

でも、この作品がすごくて意味のある
作品ということだけはわかる。
baby

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