スガシュウヘイ

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊のスガシュウヘイのレビュー・感想・評価

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)
4.0
世界に誇る日本のアニメ。
『マトリックス』の原作といっても過言ではないのではないか?


漢字だらけの荒廃した都市に降る雨。
光学迷彩で影だけが動く戦闘。
水中から見上げた夕焼け。
電脳世界。水面に映るビル。


「擬似体験も夢も、存在する情報はすべて現実であり幻」

「それが可能であれば、どんな技術でも実現せずにはいられない。それが人間の本能」

「人間のDNAも自己保存のためのプログラムに過ぎない」

「人はただ記憶によって個人たりうる。たとえ記憶が幻の同義語であったとしても、人は記憶によって生きるものだ。コンピュータの普及が記憶の外部化を可能にしたとき、あなた達はその意味を真剣に考えるべきだった」


哲学的なセリフの数々と、詩的なアニメーション世界。

2029年、アジアが世界の覇権を握っているという設定にも、先見の明ありだ。


中国風の音楽も、聴けば聴くほどカッコよく響く。

公開:1995年
監督:押井守