サーフ

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊のサーフのレビュー・感想・評価

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)
4.2
2年前に「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊2.0」の方を見た時は、ストーリーについていけなくて、あまり面白いと思わなかった。
ただこの2年間で色々な映画を見て来たお陰なのかこの映画のストーリー、世界観を楽しめるまでには成長してた。

サイバーパンクを基調とした世界観で展開されるアニメーションのカッコよさが最高。前半のアンビエントサウンドが流れる中、雑多な中華街を抜けた先で水飛沫だけが響く中で敵と戦うシーンに見惚れる。終盤の戦車とのシーンも勿論好き。

電脳化やサイボーグの技術が進み、情報の波が押し寄せる近未来で、何をもって「自分」を形作るのかという部分の曖昧さはある種今の時代にも通づるものがある。
それこそAIの発達によってネットワーク世界上で人間とAIの境界線が曖昧になってきてたり(最近の「Midjourney」とか正にそれ)、SNS上でのユーザーとしての自分と実世界での自分を使い分けていたり。
技術やSNSなどネット上の環境の向上によって「本当の自分」が揺らぎ始めている現代を1995年の時点で描いている事に驚き。

そして物語の中で敵として登場する「人形使い」が出した答え。
この「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」という映画はある意味人間賛歌を謳った映画のようにも受け取れる。
サーフ

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