ゴン吉

拳精のゴン吉のレビュー・感想・評価

拳精(1978年製作の映画)
3.9
少林寺を舞台に拳法界の最高位をめぐる陰謀を描いたカンフーコメディドラマ。
ジャッキー・チェンが主演、ウー・ウェンシウがヒロインを演じ、ジェームス・ティエン、リー・トン・チュンらが共演。

ある日、少林寺に黒装束の賊が侵入し、経蔵に保管していた秘蔵の教本である七死拳の極意書が盗まれてしまう。極意書を手に入れた武術家ルーツァオ(ジェームス・ティエン)は、拳法界の最高位を手に入れるために、次々と拳法の達人と対戦して倒していく。ルーツァオの父は30年前に少林寺の反対で拳法界の最高の座に就けなかった恨みを抱いていた。そんな折、少林寺で下働きをしている寺男のイーロン(ジャッキー・チェン)は、経蔵で妖怪と出会う。妖怪たちの正体は七死拳に打ち勝つことが出来る五獣拳の妖精だった。イーロンは妖精たちから五獣拳を習び、ルーツァオと対決することになる… 

ジャッキー・チェンならではのユーモアを交えた拳法アクションドラマですが、厳格な少林寺を舞台にコメディ作品を描くのは如何かと思う。
五獣拳の五人の妖精たちもコミカルで、五獣拳を学ぶ目的は女性武道家とキスすることで、武道を軽んじるのもスッキリしない。
一方で棒やサイを使ったカンフーアクションを楽しめる。
作品後半では極意書を盗んだ犯人はまさかの人物であることが明かになり驚かされる。
最後はジャッキー・チェンがカンフーアクションで締めるのかと思いきや、まさかの…最後までコメディでした。
ミステリーを交えたコメディ路線の楽しい娯楽作品で、中国での興行は成功を収めたようだが、本格的な武術を期待する人には物足りないかもしれない。 

2025.3 BS12で鑑賞(リマスター版・吹替)
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