小波norisuke

愛の勝利を ムッソリーニを愛した女の小波norisukeのレビュー・感想・評価

4.0
「ファシストも教会は怖れる。」

ムッソリーニが神を畏れていなかったことは、冒頭のシーンで既に明らかだ。しかし、イタリアという国で、ファシズムが生まれ、支配した背景には、教会も深く関わっていたのだと、改めて教えられた。

ファシズムという狂気の中で、ただただムッソリーニを愛したが故に、偏執狂とされ、囚われた女の戦いに、圧倒される。独裁者は、この女を、そして一国を、狂気とならしめるまでの魅力を放っていたのだ。

「我々は、非道な指導者たちの魔術によって操られている」
恐ろしい。
日本の戦後が終わったといわれる、2014年の7月に、この映画を観ることができてよかったと思う
小波norisuke

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