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Everybody Digs Bill Evans(原題)
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『Everybody Digs Bill Evans(原題)』に投稿された感想・評価

3.0
【みんなビル・エヴァンスの日常を知らない】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=IFaFlbgr23o

第76回ベルリン国際映画祭で監督賞を受賞した作品。音楽ドキュメンタリーを手掛けるグラント・ジー監督がジャズピアニストであるビル・エヴァンスの素顔を追った劇映画を撮った。ビル・エヴァンス役は、ヨアキム・トリアー作品常連のアンダース・ダニエルセン・リーである。タイトルは、ビル・エヴァンスが1959年に発表したアルバム《Everybody Digs Bill Evans(みんなビル・エヴァンスが好き)》から取られている。

矢田部吉彦シネマ・ラタトゥイユによれば、本作は音楽の版権取得に苦慮したらしく、ビル・エヴァンスの楽曲はあまり使われていない。それ故か、映画もビル・エヴァンスの身にあった悲劇以降を描いており、よくある音楽伝記映画のような盛り上がりを期待して観ると肩透かしを食らう内容となっている。

映画は3つの時代に分かれており、最初の1960年代パートは白黒となっている。最強の相棒スコット・ラファロを交えたヴィレッジ・ヴァンガードでのライブを成功に収めたビル・エヴァンス。しかし、その直後に交通事故でラファロを失ってしまう。悲しみに暮れるビル・エヴァンスはジャズから距離を置き、引き篭もりのような生活を送る。映画の前半は、ジャズピアニストのペルソナを剥いだビル・エヴァンスの間延びした日常が展開される。後半では1980年代に飛び、サイケデリックなカラーの色彩の中、薬物に溺れ自暴自棄となったビルの姿が映し出される。この場面の色彩表現が強烈であり、車の中に差し込む赤と緑の光線があまりにも毒々しく、ビルの心象世界を端的に表現している。

ビル・エヴァンスに思い入れのない私にとっては、この映画をどのように評価したらよいか迷うところがある。ビル・エヴァンス好きは果たしてこの作品を気に入るのだろうか?ただ、少なくとも演出はクールであり監督賞受賞も納得である。
みき
-
スコットラファロの映画になりますように
3.3
 ジャズファンにはたまらない一本。
 マイルス・デイヴィスのもとを離れ、理想のトリオ(いわゆるファースト・トリオ)を結成していた1961年、若きベーシスト、スコット・ラファロの事故によって、ビル・エヴァンスは絶望に叩き落される。
 本作はその後の19年、エヴァンス自身の死までが中心。音楽を取り戻しつつも私生活が荒廃していく様が、モノクロ16mmフィルムにカラーを挟みつつ描かれる。

 原作はオーウェン・マーテルの小説『インターミッション』。ブラーやコールドプレイ、レディオヘッドのMVで知られるジー監督が映像化。

 主演のエヴァンス役はアンデルシュ・ダリエルセン・リー。『わたしは最悪。』で俳優として高い評価を得た彼は、もともと医師であり、ピアノ・ギター・ベース・ドラムを操るミュージシャンでもある。
 現在公開中の『センチメンタル・バリュー』では、主人公の不倫相手を演じている。