Mariko

スタンピードのMarikoのレビュー・感想・評価

スタンピード(1965年製作の映画)
3.0
作品としては可もなく不可もなく、、いやまあ現代の視点だとどちらかというと不可寄りかな。面白くはなかった。

じゃ何故観たかというと、まずジェームズ・スチュアート出演作はとりあえず観ることにしてるから、ともうひとつのこちらが重要、音楽がジョン・ウィリアムズ(ジョニー・ウィリアムズ名義)だから。

60年代のジョニー・ウィリアムズはなかなか興味深い。今作と同年'66の(同年とは思えないなあ)"How to steel a million"(邦題『おしゃれ泥棒』)は、かなりマンシーニっぽくて、それは元々師匠であるマンシーニに依頼があったのにあまりの多忙なためジョン・ウィリアムズがやることになったから、という経緯らしいのだけど、それと今作を比べてみたかったというのが大きい。
結果。「いわゆる」ジョン・ウィリアムズ色は殆ど感じられなかった。
特徴は多々あれど、弦の超高速パッセージ+ハープ、にのっかった管の跳躍進行(特に5度)あたりは「おおきたぞきたぞ」感満載なわけだけど、そういうのはまだ聞かれず、60年代の西部劇によくある感じ。でも逆に、マンシーニ風とここまで書き分けてるのは流石。

で、『ポセイドンアドベンチャー』('72)ではその辺が確立されてるし『チップス先生さようなら』('69)でも既に、おお流石ジョン・ウィリアムズ!な感じだったので、やっぱりこの60年代後半の変遷は興味深い。
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