Matilda

オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドンのMatildaのレビュー・感想・評価

5.0
YouTubeで期間限定で無料配信していたので鑑賞。もう終わってしまったのが悲しい…。

オペラ座の怪人は、劇団四季も映画も何度も観ている作品。内容はまだ理解できなかった中学生の私も、歌の凄さ、演出の凄まじさにただただ感動していました。
そして時が経ち、今またこの作品を観ることができる機会を得られるとは。ロンドンのロイヤルアルバートホールでいつか本物の舞台を観てみたいです。

オペラ座の怪人が何故こんなにも愛されるのか。
もちろん楽曲の素晴らしさはあると思います。しかし、それに加えて、怪人、クリスティーヌ、ラウル、どの人に感情移入したとしても、切なさがこみあげ、胸が締めつけられる瞬間があるからではないかと、私は思います。

私の解釈では、このストーリーは誰にとってもハッピーエンドではないと思うのです。
怪人にとってはもちろん、クリスティーヌは幼い頃から慕ってきた父親のような、先生のような、音楽の天使を永遠に失うことになります。ラウルにとって今回の騒動は一生消えない記憶になるでしょうし、クリスティーヌとの関係も、怪人の存在によって、再会して恋に落ちた男女という枠をこえてしまっています。

誰も本当の意味では幸せにならないのです。
依存や執着に変わってしまったとしても、そこにあったのは愛だったのに。

でも、怪人は愛とは愛する人の幸せを祈ることなのだと気づくのです。愛する人のためを思って自らの手を汚してきたのに、自分は愛する人を幸せにできない。それはとても残酷な真実でした。

ただただこの3人の運命が辛い。
何度観ても胸が締めつけられそうになります。

でもまた映画も観ようと思いますし、本物の舞台も観に行きたいです。
そしてこのソフトが欲しい…。

この公演でクリスティーヌ役をつとめるシエラはリトルマーメイドのミュージカルでアリエル役をされています。歌声がとにかく美しく、素晴らしいのでサントラだけでもぜひ!
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