だから映画って素晴らしい！
父が内容も知らずに録画してくれたDVDの中から、たまたま観た作品。
このありきたりなタイトル
主演2人は超名優だけど、殆ど期待しないで鑑賞。
もう初老と言ってもいいダスティン・ホフマンと、
中年のエマ・トンプソンの生活振りが交互に描き出される最初の30分で、
もう十分ひきつけられてしまった。
これだけのキャリアのある大名優なら、
当然なんだけど、上手い！上手い！
人生がうまくいかない
他人と自分との関係がうまくいかない
それは大切な家族との関係だってそう。
愛してない、んじゃないんだ。
自分にはこれしかないと思うから空回りしてしまう仕事。
なぜ、ダスティンは最初、あんなに仕事に固執していたのか、
それはそこしか自分を表せる場所がないから
唯一残った場所だから、
娘の結婚式にロンドンに行くけど、すぐ帰ってくるから、って、強がっても、
彼が思っている程、仕事は彼を選んでいない。
そう、彼が思っているのと、現実に哀しいギャップがあるのだ。
一人ホテルの天井を見るダスティンの演技、さすがです。
一方、エマはあの歳になっても、かつての傷から抜け出せず、自分を安全な日常に置いてしまっている。
前に進みたい気持ちはあるのに、一歩進めない自分、
でも、いいんだ、進まなければ傷付くこともないから。
充実の序盤が終わり、2人が出会う。
話しかけるダスティン。
飛行機での女性への話しかけのシーンが
活きている。基本、女の子好きな彼。
普通の会話シーンだけで、この2人なら十分持つんだけど、
出ました！花嫁の父シーン！
もう、号泣です！ちょっと僕の娘の結婚式も想像入っちゃって、号泣です！
そして、ラスト！
彼女の問いかけに
「分からない、でも、努力する。」
ダスティンは、「卒業」のように、
結婚式場まで走れない。
でも、幾つになっても、
不整脈でも、
ハートの根底の部分は無くしていなかった
ありがとう！
エンドロールのおまけも素敵！
人生幾つになっても、心ときめく出逢いは
訪れる。
チャンスは訪れるのだから。
遠い長野から、エールを送ります！
