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セックスと嘘とビデオテープのおぼっとのレビュー・感想・評価

4.5
オーシャンズ11のスティーブン・ソダーバーグ監督処女作にして、最年少でパルムドールを獲得した今作。
無駄な贅肉をこれでもかとそぎ落とし、精神的にアプローチしていく手法。
音楽は本当に少な目。演者の表情や会話を注視しなければなりません。
性に関する直接的な表現、性をテーマにしているので、もちろん万人受けするはずはありませんし、おすすめもしません。
ただ、良い意味で観たことのない映画でした。
人間の本能的欲求であるセックス。それは、人にわざわざいう事もなければ聞くこともありません。人生における秘部です。しかし、隠しているだけで嘘ではありません。
嘘。これは誰でもついた事があるでしょう。嘘にも種類があります。
騙す嘘、人や自分を守るための嘘、便宜上の嘘、など。
一見相反するこの2つのテーマを、公開当時は最先端であるビデオテープを用いてクロスオーバーしていくミステリアスな演出。
人間の本質を見せられました。
敢えて勧めるとしたら、ある程度歳を重ねてからご覧になる方が良いかもしれません。
年代で捕らえ方が違う映画ってありますよね?
そういう映画です。
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