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オーディーン 光子帆船スターライトのmitakosamaのレビュー・感想・評価

2.9
西崎義展による、第二のヤマトを目論んだ作品と言っていいでしょう。

物語は宇宙に進出した人類。帆船型の宇宙船「スターライト号」で航海に出た乗組員は破壊されたアルフォード号から少女サラを救出したことにより惑星オーディーンの存在を確認。探査に向かた先で襲撃され、機械化された惑星を破壊し新たな旅へ向かう。

アドバイザーに松本零士が入ってるようだしヤマトの焼き直し感が強い。
宇宙船を戦艦じゃなく帆船にしたというセンスも、如何にも松本・西崎コンビの嗜好だ。
航海による開拓者精神を宇宙に広げたメッセージ性。若者のパワーと上官である大人たちの導き。なにもかも懐かしい…。
しかも波動砲のような超兵器で撃退するとか、艦長でなく船長がラスト死ぬとか、割とまんま。

逆にヤマト的でない部分がキャラクターデザイン。湖川友謙らによるビーボォー系の作画は流石ですな。

制作年が85年。Ζガンダム放映年ですよ。当時は富野がブイブイ言わせていた時期。ビーボォー系の作画もやはり80年代のリアルロボアニメとの相性もあった。

やはり80年代は松本零士的なロマン主義が淘汰された時代なんだよな。
船長らの持つ“父権の強さ”もあの時代は求められていなかった。作品としての完成度以前に時代の需要に合っていない作品ということが一番致命的だったと思う。

あと、全体的に説明セリフが多いのもチョット辛い。
また、北欧神話をモチーフにしたなら、もっと神話の要素を盛り込んで欲しかったな。

さらにBGMで使われるヘビメタね。ラウドネスっすよ。(影山ヒロノブ脱退後のレイジー)これがなかなか暑苦しい(笑)
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