ヒロシ

壬生義士伝のヒロシのレビュー・感想・評価

壬生義士伝(2002年製作の映画)
5.0
【率直な感想】
おもさげながんした。

【技術で魅かれたところ】
特になし

【演技で魅かれたところ】
佐藤浩市と中井貴一、堺雅人、他伊藤英明から中谷美紀や加瀬亮など好きな俳優がたくさん出ていた。

佐藤浩市の不器用な男、中井貴一の器用だが憎めない田舎者、堺雅人の全然爽やかではない沖田役、どれもキャラが立ちすぎており、スピンオフを作ってもいけそうと思える。

斎藤の居合いが観れたのは良かったが、もっと突きを観たかった。でもるろうに剣心にはして欲しくない。あれはあれで好きだけどこの作品であの演出は困る(笑)

【物語で魅かれたところ】
侍映画と言えば山田洋次と言いたいところだが、私はこの浅田次郎原作の壬生義士伝もイチオシする。チャンバラと愛と死があってこそ侍映画だ。

斎藤一の不器用な愛と沖田に漂う死、飄々とした吉村にも、時代の流れという大きな敵がジワジワ迫る。

本筋が新撰組の繁栄と衰退を語ったものなので、見る前から「うわちょっと悲しい感じの映画かなぁ〜」と思っていたのだが、観た感想としては、ただ悲しいだけの映画ではなく、幕末に生きて、戦って、愛して、死んだ人々を感じることができた。いやホント観てよかった。

【どうかと思ったところ】
実は先ほどHuluで数年ぶりに観たのだけれど、初回はレンタルして観た。その時は泣いた。でもその時も悲しいだけではなく、こういう人生を送るのも良いなって感想であった。

好きな道を選んで、自分の命をかけて進んでいく、やがて止まる時がきても、いつか誰かに思い出してもらえたら、それはそれで素敵な事なんじゃないか。
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