ヒロシ

ウォッチメンのヒロシのレビュー・感想・評価

ウォッチメン(2009年製作の映画)
5.0
【率直な感想】
スーパーヒーローもまた人間。

【技術で魅かれたところ】
全体を通して画が美しく、アクションもカッコよく撮れていると思った。

【演技で魅かれたところ】
コメディアン役のジェフリーが凄く人間臭くて良かった。反対に、オジマンディアス役のマシューもクールなはまり役だった様に思う。

また日本語の吹き替え声優もとても良かった!

【物語で魅かれたところ】
ただのヒーローアクション映画ではなく、様々な正義の形や、人間讃美と言いたくなる様なキャラ達がそこには居た。

過激だが真っ直ぐな正義を貫くロールシャッハ。
一見無常に見えてしまう合理的さのオジマンディアス。
全能が故の孤独で揺れるDr.マンハッタン。
そして不器用だが自分の手で望みを叶えて来たコメディアン。

彼らのそれぞれの要素って、どんな人にもいくらか内部に持ち合わせている様に思う。

普通の人はそれがバランスをある程度取れてるんだろうなあ。


また、予告編のキーワードにあった「誰がスーパーヒーローを見張るのか」というのは非常に面白い着眼点だと思った。

実際、ヒエラルキーの頂点にいる我々の上にスーパーヒーローって存在が生まれた時、誰かがヒーローの管理を求めるんだろうなと思う。このテーマはアベンジャーズでも取り上げられていた。

【どうかと思ったところ】
ない!と言いたいが、ダンがもう少し活躍してほしかった気がする。でも彼の良さは弱々しくても折れない正義、なのであればこのままでも良いのかもしれない…

良い映画でした。
ヒロシ

ヒロシ