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青の炎のマッサージ屋のレビュー・感想・評価

青の炎(2003年製作の映画)
4.0
17歳の櫛森秀一(二宮和也)は母・友子(秋吉久美子)、14歳の妹・遥香(鈴木杏)と普通に暮らしていた。
しかし10日前から10年前に友子と離婚した元継父の曾根隆司(山本寛斎)が家に転がり込み居座っていた。
家庭内の雰囲気は壊れ始め、遥香に暴力を振るう姿を見た秀一は曾根を殺す決意をする。
完全犯罪の計画を立て遂行したが、同級生の福原紀子(松浦亜弥)は秀一の異変に気付き・・・。

劇場公開時以来、久しぶりに鑑賞しました。

当時は心地いいBGMに眠気と格闘してイマイチ内容が頭に入らなかったのですが、改めて見ると強烈ですねぇ。

暴力男を家から追い出す為に殺すわけですが、完璧だと思っていたのに綻びが出てくるんですね。
何より、追い詰められた男子高校生の心情を思うと…。
色んな細かい事情がどんどん露わになっていき、何の為に殺したんだろ?!みたいな状況にもなっていく。
この繊細な心の動きの表現を二宮和也がとても上手く演じてます。
蜷川幸雄監督の厳しい演出のおかげなのでしょう。

当時も思ったんですけどトップアイドルだった松浦亜弥がこれまた難しい役をよくこなしたな〜と。
ラストのワンショットはゾッとします。

少年犯罪モノではなかなかの作品でしょう。