oden8

セックス・アンド・ザ・シティのoden8のレビュー・感想・評価

4.7
僕の20代前半までの恋愛のバイブル。
それがドラマの"セックス・アンド・ザ・シティ"だった。
恋愛で好きな女性を落とす為に。敵に勝つ為には、敵を知らねば。と思っていたが、全く見当違いの敵を知ることに…。当時、深夜にテレビ放送されていたの毎週欠かさず観ていたのが懐かしい。彼女達の彼氏歴が気になり過ぎて、シーズン1〜6の廉価版のDVDBOXをコンプリートするぐらいには好きな作品。
彼女達の生き方には、それぞれの格好良さと不器用さがある。ドラマを通して、彼女達と一喜一憂した日々が淡く切なさを帯びて蘇る。

当時の僕は、恋愛経験が皆無に等しく…それこそ"セックス・アンド・ザ・シティ"は壮大なファンタジーだった。
そんな僕も、気が付けば彼女達に近い年齢になり。それなりの恋愛経験もしてきた。だからかな。彼女達のセリフに、昔よりもリアルな重みを感じる。
僕の恋愛のお師匠様方の"今"が、時折物凄く感慨深いのねん。

恋愛に"年齢なんて関係ない"なんてのは、まやかしの様なモノで。年齢を重ねるごとに恋愛は複雑化する。
経験することにより知っていく"自分"。その"自分"と一緒にいてくれはる人の貴重さとかけがえのなさ。その人と真剣に向き合う難しさと尊さ。お互いが"自分らしく""あなたらしく"いるための努力と忍耐力と許容力。
それを彼女達がお洒落に語りかけてくれる。

何度転んでも、笑っていられるのは彼女達だから。どんなに状況が変わっても、彼女達は四人で一つ。どんなに傷ついても、笑顔でお洒落ができるのは独りじゃないから。
可愛くご陽気で妹みたいなシャーロット。頼れる姐御のサマンサ。ちょっと偏屈やけど一番身近な大親友のミランダ。
彼女達がいるから、キャリー·ブラッドショーでいられる。それぞれが自分でいられる。

彼女達を観ているとたまに錯覚してまう。彼女達は男に恋しているようで、"恋して輝く自分"に恋をしているのではないかと。なんとなくやけど。
それは、僕が"恋をしている自分"がイキイキとして好きだからそう感じるんかも。

"毎日走り続けないと。恐れて自分を見失っちゃダメ。"
by 人生のドン底から這い上がろうとする女性 キャリー·ブラッドショー
この言葉が全てでしょうか。彼女達が彼女達である所以。

Love.  Love... Love.. Love.
なんなんでしょうね。それを感じる時って、案外些細なことよね。

彼女達が笑顔でいるシーンで、変な温もりの涙が込上がってくるのねん。
彼女達の姿を観ていると、僕の親友や彼女のことを想い。ふと。

Cast(役者·キャラ) 5
Story(物語) 5
Architecture(構成) 4
Picture(画) 5
Acoustic (音) 4.5
22-361
oden8

oden8