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トランスフォーマーのシネラーのレビュー・感想・評価

トランスフォーマー(2007年製作の映画)
4.0
マイケル・ベイ監督によって
実写映画化された
シリーズ第1作を再鑑賞。
色々と監督の癖が強いシリーズだが、
その癖も含めて好きな実写映画だと思った。

物語としては、
高校生のサムが中古車のカマロを
手にするも、それがロボット生命体
トランスフォーマーだと分かり、
自身の高祖父も関わる
トランスフォーマーの戦いに
巻き込まれていく内容となっている。
2007年製作という年期を感じさせない
トランスフォーマー達のCGは素晴らしく、
マイケル・ベイ監督お得意の
爆破と合わさった臨場感も良かった。
そのトランスフォームの場面で、
全く高揚しない男の子はいないだろう。
カーチェイスに米軍のミリタリー場面
やトランスフォーマー同士の戦闘
といった具合にアクションも豊富で、
終盤における爆破祭りは爽快ですらあった。
それが何が何だか分からない位に
ゴチャゴチャしている絵面でもあるが、
細かい事はいいと言わんばかりの
爆発と破壊描写だと思った。
実写アレンジされた
オートボットのオプティマスや
ディセプティコンのメガトロンのデザインも、
後々のデザインの変換を知っていると
この頃のアレンジ具合が良いと感じられた。

不満点としては良くも悪くも
アメリカ的なジョークも多く、
ステレオタイプなキャラが強い
サムやヒロインのミカエラ
といった人物描写だ。
そういった描写を挿入するなら
トランスフォーマー達の描写を
少しでも増やして欲しいと思った。
トランスフォーマーの戦闘に関しても、
終盤になるまでの戦闘が少ないのは残念だ。
それに伴う部分として、
アニメ版等で主役の印象がある
オートボット側のオプティマスですら
活躍が薄いと感じられた。

劇場公開時の予告やCMでは
トランスフォーマー同士の戦闘よりも
トランスフォーマーが人類に襲いかかる
SF映画的な宣伝がされていたが、
蓋を開けたらしっかり
トランスフォーマー同士の戦いを
映像化していて安心したのは良い思い出だ。
何も考えずにポップコーンの手が進む
ハリウッド大作映画としては、
上質な映画化だと思った。
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