yaaa

ライトスタッフのyaaaのレビュー・感想・評価

ライトスタッフ(1983年製作の映画)
4.1
な、長い。
193分って長い。もっと長い作品もあるけど。
けれどその長い先に最高の瞬間が。

アカデミー受賞のビル・コンティの最高級にあがる曲が鳴り響く。
それを聞くために190分観るというのもありかもしれない。
と言いつつ全編退屈ではまったくない。
マーキュリー計画に参加した7人の宇宙飛行士と選ばれなかった一人の天才テストパイロット。真面目に実話を映像化みたいにみえるけどそうじゃない。
サム・シェパードのかっこいい「ガム」の貸し借り。
ジョーダン・ベルソンの幻想的な特撮。
自分で手コキ。
ここぞ!という時の男達横並びの行進。
エド・ハリスの安心安定の優等生感。
「レモ第一の挑戦」の安心安定の脇役感。
ホラーファン大好きなテキサススタイルのバーベキュー。
演出と言う名の味付けあるが「ええなあ」と思うシーン多し。

ズ―イ・デシャネルのお父さんの撮影も見事だが、編集がなかなかおもしろい。
どうなる、どうなるを丹念に組み立てるのではなく、スパーンと切り替えて結果見せるとか気持ち良い。
米国初の有人飛行のエピソードで魅せる小便モンタージュ(そんな言い方ないと思うけど)
ロケット発射まで時間がかかり飛行士が狭いカプセルの中で緊張で待っている間に尿意をおぼえる。サラリと観るとだだの待機時間のシーンだが、「水がたまる、溢れる」をイメージさせるカットがテンポよく編集され見てるこっちまでトイレ行きて―となる見事なシーン。
映画学校の教材にしてほしい。

両面のひっくり返して観るDVD、普通に最後まで観れるDVD、ビル・コンティの音楽がよい音で聞けるに違いと思ったBlu-ray。
と金を使わす映画で長いのであんまり見ないけど、なぜか手元に置いておきたい映画。
yaaa

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