ジャイロ

真紅の文字のジャイロのレビュー・感想・評価

真紅の文字(1926年製作の映画)
3.9
真紅の文字、その色はきっと分からないんだろうなあモノクロだし。そんな心配をしてました。

「へスター(リリアン・ギッシュ)は咎められるべきです!」

「お前は神聖な日を穢した。」

安息日に走り跳ねたことにより、手枷足枷のうえ晒し者になります。これ、そんなに悪いことしてる?あんまりじゃない?閉鎖的で頭の固い社会ってのは、これだからたちが悪い。

恋は、するものじゃなくて落ちるもの

理性に信仰心にしがみついたとしても情熱に打ち克つことができなくて、見事に落ちていきます。これはしょうがない。だって人間だもの。でも、その秘密は怒られちゃうよなあ。可哀想なんだろうけどさ。

公開大裁判がすごい。そして二人だけの会話がせつない。

真紅の文字「A」それは恥辱の烙印で、一生背負っていかねばならぬ業の証。スーパーマンの「S」よりもずっしりと重くてそしてやりきれない。やがて苦難の月日は流れていって、ある日唐突に運命の歯車は回り出すのです。

どうなるのこれ?

4人の運命が交錯するシーンは息をのみました。

恐るべき復讐劇にのめり込んでしまいました。

これはもう殺すしかない…

恐ろしい

恐怖の水責めシーソーを挟んでからのあのラスト、真紅の「A」なるほどそうくるかぁ。

リリアン・ギッシュが輝いていましたね。悲劇という名の舞台の上で咲き誇っていました。