20世紀初頭のイギリス・ケンブリッジを舞台に二人の青年が織りなす愛を描いた作品。
ケンブリッジ大学に入学した青年のモーリスは、お金持ちの地主の息子のクライヴと親密になり互いに恋愛感情を抱くが、プラトニックな関係のまま学生時代を終える。
大学を卒業した後も「親しい友人」として家族ぐるみの付き合いを続けるが、かつての同級生が同性愛の罪で有罪となったのを知ったクライヴが、自分達も捕まり地位や職を失うことに怯え、二人は決別することになる。
「君の名前で僕を呼んで」がとてもよい映画だったので、こちらも観てみました。
この映画が制作されたのは1987年で、差別や偏見が根強く残っている時代なんですが、その時代に同性愛の映画を制作するなんて、監督もなかなか挑戦的ですよね。
映画の終盤の、クライヴが誰もいない窓の外に目を向けたままじっと立っているシーン。
学生時代であったなら、モーリスがクライヴに手を振ってくれただろう場面。今は誰もおらず、クライヴはモーリスを思い浮かべながら外をただ見ている。うーん、切ない。
時代が違うならまた違う展開になっていただろう作品。時代背景が伺える映画。