どーもキューブ

水の中の八月のどーもキューブのレビュー・感想・評価

水の中の八月(1995年製作の映画)
4.0
石井監督のイシイの水



 2011年6月18日 17時29分レビュー。



1995年、製作古澤敏幸、撮影笠松則通。脚本監督石井聡互。

ハイスピードな映像の「デッドエンドラン」

ライデンブツゾウこと妙なキャラ対立対決。石井パワーヒーロー物語「エレクトリックドラゴン800」

今もなお爆走九州男児をバイク、不良で魅せるある種の高校ヒーロー物語「狂い咲きサンダーロード」


ぴあ出身、独特な映像表現を魅せる石井ソウゴワールド

DVDボックス発売され、レコメン頂いてた作品。

ビデジャケの小嶺麗奈の無表情な水しぶき。青木伸輔の端正な水浸したその顔立ち。このビデオジャケ好きです。ビデオにて鑑賞。

中盤からの転調にかなり戸惑いつつも、九州の水にまつわる石井ワールドに浸った素晴らしく不可思議な青春物でありました。

すばらしいオリジナリティーです、見たことない青春映画でございました。

それはとても水しぶきをあびた、九州の暑い少年少女の物語。

物語は、小嶺麗奈さんふんする高飛びこみ選手

小嶺さんのノーカットで飛び込む姿の美しさ
とびちるみず、飛び込む姿は、どこかきれいで、
人間ばなれしていて、水と同化するようで
はかなく、時に死にいそいでいるかのような美しくて、危なっかしいその「飛び込む」映像の連鎖

石井ワールドの華麗なる美しさのモンタージュが炸裂します、必見。

この「美しさ」の前半から

後半のネイチャーワールドぶりにかなりギャップや違和感を伴う方もでるかもしれません。

彼女に恋する硬派な青木伸輔

がやがや元気な宝井誠明 
宝井さんもどっかで見たことあんなーと思いきや
周防監督の「シコふんじゃった」にでてましたねー

そしてパソコン少女に松尾れいこ。

物語は、高飛びこみ選手の小嶺さん。室井君、青木君と出会います。
そこからある事件がポチャーンと起きると街が変わり、何かが起こり始めます。

さて八月はいかなることに?

石井監督の水、自然に関する思いがとっても詰まっていますねー!

撮影の石井ワールドに欠かせない笠松さんの素晴らしい映像、スローモーション

まさしく石井パワーの映像のもとを淡々とネイチャー描写、水を捉えていきます

それは、小嶺さんの感じるネイチャーを映し出しているかのようです!

ちゃっかり名八十年代から邦画に突っ込んだ作風で鳴らしたプロデューサー荒戸源次郎が先生役で人間批判しております、ちょい必見。

アナーキーバンドマンから「めしくわせろ」からいまや作家の町田町蔵さんもチョイ出演必見。

私は、石井監督の作風にある

「パワー、力学」のようなイシイパワーを感じました、

九州の水の中に飛び込みすぎた少女が魅せた

横にそれた過剰なラブ

過剰なネイチャーラブ

九州の水しぶきを浴びたようなイシイパワー、イシイウォーター、石井の水。

石井ワールドにはまってしまいましたー

水の美しさを感じながらも中盤以降の急カーブに驚きながらも

石井監督の水のなかのヒトたちを見た気がしました。

是非石井監督が魅せる変わったネイチャーワールド

水の中の青春ウォーターワールド

みたことない青春映画でございました!

ぜひ変わった青春映画を浴びたいときにぜひご覧ください。DVDレンタルされてると思います。

追伸
新作石井監督みてみたいですねー。
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