どーもキューブ

PERFECT DAYSのどーもキューブのネタバレレビュー・内容・結末

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

(ふたつのブログ連結やや長いレビューです。ご注意ください)

《Xの感想ツイートをまとめたもの》を、まずどうぞ!

いやあ ヴィム・ヴェンダースの「パーフェクトデイズ」見に行ったんすけど、めちゃくちゃよかったっすねー。レビューは長くなるので、とりあえずエックスにあげた感想をはっつける、ミニ感想版です。

ヴィム・ヴェンダース監督
「パーフェクトデイズ」来たあ~!
(2024年映画はじめ)
(「ミリオンダラーホテル」(2000年)イオン新潟西以来
ヴェンダースシネコン24年ぶり)
(役所さん!カンヌ映画祭男優賞受賞作品だからね、全然報道しないけど偉業快挙)(小津アプ映画なのか?見極めます)


んで、みたあとのツイート
圧倒的に素晴らし過ぎた
「パーフェクトデイズ」でした
間違いなく2024ベストテンラインクイン
いやあ日本を描く
ドイツ人ヴェンダースが
小津的リズムをまとった
「東京トイレの友人」
あ~よかったわあ~
ヴェンダース
音楽からやはり日本人じゃない
(ルーリード多用)
前の作品でも「パーフェクトデイズ」というルーリードの曲を使用しているっぽい。かなり好きだと思うルーリード。

なんで
日本人監督がなぜ?撮れないと
過剰嫉妬するほどだ(俺が)
製作に役所さんがクレジットしてるんで純粋な役所さんの

「ヴェンダース映画に出たいなあ」が息ずいている作品。これは言ってそうですね。兄貴の知り合いに主役の方のような人が実在するとききました。実在します。



( その日の数時間後、、)
レビュー読むと音楽が誰か(ニーナシモン、金延幸子)わかり納得。役所さんみつめ映画なんだけど間違いなく自分がいて、パーフェクトデイズなんてないけど、小津的リズムに溶け小さな喜怒哀楽、文庫本、カセット、過去、職場、いやあなかなか鑑賞後気持ちが良いのはヴェンダースに洗われたからだ久々。


(鑑賞して1日後)  
日たっても余韻がマジいいので、
2020年代ベストテンに
ランクインしそう
ヴィム・ヴェンダースが
新しくわかりやすい映画の嬉しさ

大好きな役所さんが出演してる
のと
ヴェンダースなりの
新しい小津解釈と
撮り方と
かつてのロードムービー感が
見事に融合してる点にあり
ヒットする訳がわかる

【東京画を思い出す、、】
ヴェンダースの小津安二郎「愛」
ドキュメンタリー「東京画」は、
じかに笠智衆インタビューし
小津のカメラマン
ローアングルポジションを
厚田雄春に
再現させて
なおかつ
涙を誘わせる
「話」を引き出し
魅せてしまう
その長年の
リアルガチ愛!
フィルムに
刷り込む愛を
「東京画」みて感動した。


【ニックスムービーも思い出す】
ポエムのように
詩のように
東京と
日本人と
小津安二郎映画を
ヴェンダース本人の
ナレーションで語る
もちろん
ニコラスレイの運転席で
インタビューしまくる
「ニックスムービー水上の稲妻」
もめちゃくちゃ良い事は
いわずもがな
老人のニコラスレイに
静かに質問する
素晴らしいドキュだす!

【フェイブルマンズを思い出す】
横に「フェイブルマンズ」を
置くと同種の
溜飲が下がる良さ つまり
曖昧だった
ヴェンダースの映画資質が
小津安二郎好きを通し
(幸いに)良き日本人スタッフ
出演者とともに
生み出た
「パーフェクトデイズ」は
なかなかよかったと
涙は流れないが
見終えた後
気持ちよい
「パリテキサス」のように
フェイブルマンズで
スピ様が
自己言及し長き沈黙した
映画愛の自分を吐露したように
パーフェクトデイズでは
ヴィムヴェンダースが
小津安二郎をずっと好きだった思い

極めてそぎ落とした
ヴィムのフォルムで
小津を模倣した
新しい作品になり
しかも(比較的ね)わかりよさに
大感動した 以上


【役所さんについて】
役所さん、かぞえたら28本みてた、、、(90年代めちゃくちゃ映画館でみた俳優さん)すき。


ちなみに初期作や兄貴がめちゃくちゃ好きな「ベルリン天使の詩」(10代でわかるはずない奥深さ)など「パリテキサス」は大感動。で青山真治監修の名著
「ヴィム・ヴェンダース」フィルムメイカーズを買い、さらに頭がこんがらがる経験をしてるわたし(多分部屋の隅にあり。いま、探してる)以上で、 まだ付け足しがちょっとあるのでもうちょっとしたらあげます。

ブログ版追記
あの~、鑑賞後の気持ちが久しぶりにいい映画でしたね。今まで何作か撮ってたのもビデオ屋でみてたんだけど、まあ 面白そうにみえないんだよね、。んで、短編とか、ドキュメンタリーとか撮ってたみたいで。多分日本からの打診で撮ってるんですよね。それがまあ良すぎた気がするんです。
ロッテントマトも高評価もわかりますし、イタリアでスマッシュヒットもわかるんすよ。

明らかな小津のリズムや画角を意図的にかえて新しい小津ヴェンダース映画を完全に作り出している、かつ、比較的わかりやすい!反復してるし、ラストクローズアップだし。とにかくとにかく素晴らしいっすね。
影踏みとかしねーよとか(小津的)
 いまはいま いまはいま(反復、「おはよう」) 
石川さゆりさんがでた瞬間歌うだろう!とか

そういうのもあるけど、めちゃくちゃよかった。2020年代リミテッドベストにはいります。

意図的に去年みたくなかったんすけど、(2023年ベストが揺れる感じがある)予感は あたりました。今ヴィム・ヴェンダースがみたーいモードになってきてます。

【以上2024/1/24アメーバブログ投稿】

星4,4 ヴィム・ヴェンダースの東京トイレット物語

脚本監督ヴィム・ヴェンダース。
脚本高崎卓馬。


涙は出ない、だが、見終えた後、なんともいえないイイ感じが残った。 本当に鑑賞後の気持ちがよかった。「パリテキサス」のように。
主人公は幸せにはみえないんだけど、。

  レビュー読むと様々で面白かった。
 あんなトイレはない、
製作に関する悪口、電通、日本人出身者について。

排泄物リアル描写については、あくまでこういうネタが ある程度の感じにみえた。ヴェンダースは短編として依頼。創作するうちに長編へ拡大。

確か「さすらい」で循環映画上映するふたり。劇中、のぶとい排泄物を画面に写していた事を思い出した。あくまで着想で、リアルな日本のトイレ事情を表現する感じはない。

 ヴィム・ヴェンダースなりの新しい小津アプローチだ。ヴィム・ヴェンダースが見てきた日本をヴィム・ヴェンダースの目線で魅せた日本人 にみえた。

役所さんのアップが多めなのもあえての撮り方。小津安二郎映画の名カメラマン、厚田カメラマンにローポジションをやらせたドキュメンタリーを撮ったヴィム・ヴェンダースだ。同じ撮り方はしないとインタビューで言っていた。
ラストを含め、充分に俳優として信頼していたからのアップではないかと思う。
ラストの役所広司にカンヌも、わたしも何かしらの感情が、わきたったに違いない。カンヌ主演男優賞受賞がその証だ。
役所さんの台詞が少ないのも、 いつものヴェンダース映画の登場人物のよう。
小津安二郎的アプローチは、まさしく本作の時間軸のモンタージュがほかでもない小津安二郎映画を踏襲している。


起きて
歯磨きして
花に水
自販機カフェオレ買って(多分サントリー「BOSS」)
トイレ清掃
銭湯
居酒屋
読書
就寝

本作はこのリズムに乗れるかどうかだ。同じく小津安二郎映画も 風景、街、勤労者、主人公、会社、帰宅、夜、居酒屋というリズムがあった。小津安二郎の日本モンタージュがあった。小津の時間的編集を、完全に 模倣している。独自のヴィム・ヴェンダース編集で積み重ねているのだ。それはみていて感じとれた小津アプローチだ。だけどひとえにヴェンダースが想像する東京人、役所さん演じるヒラヤマの姿を表現していた。

「あしたはあしたいまはいま」の連呼は
「おはよう」 の子供たちや小津キャラクターが言ってきたような繰り返し。

三浦友和のガン患者との影踏みなんて、ありえないだろうのエピソードだが、なんだか微笑ましい勘違いのよう。こんなふたりいねーよを通り越し、小津安二郎映画の悲劇的男キャラクターの遠景たる性格な日本人にみえる。

妻に愛想つかれた役所さんと
スナックママに惚れる病気の三浦友和と酒飲んで遊ぶのだ。

 小津安二郎映画の悪酔い男談義や遊戯はあるあるネタだ。「早春」の酔いからの不倫つるし上げシーン、「おはよう」の子供たちなど思い出された。

本作、ハッキリいえば。こんな日本人いねーよ。で、事足りる映画だし、レビューにも、そんか感想があった。まあそういう風にみえた人は、そういうかたで。 千差万別、十人十色。
私は、ヴェンダースの新しい東京物語に見えて、見た後もう一回見たくなってた。はやくソフトが欲しい。役所さんが久しぶりに出ずっぱりで、正直日本人でも撮れそうな日本映画で。
東京トイレット清掃人、ヴェンダース物語に感動したのは間違いなかった。



さて
ヴェンダースのパーフェクトデイズ
ぜひ!ヴェンダースファン
小津安二郎映画ファンは!
おすすめですよ!
2024ベストかな?!!

フィルマークス版追記(2024/2/10版)
いやあ、やっと書けた。
やはりイイ映画だったよなあ。
音楽きけば!なんであんなカセットきいての!金延さんきいて、きいてルーリードきく人なんていねーよ!なんて思わない。いるからむしろね、ディスクユニオンに行ってごらんなさい、わたしもいくんだから!
さりげなくルーリードの「トランスフォーマー」のカセットがうつる。

とか、ヴェンダース的日本人に違和感を唱えたら、この世界観には入り込めないんすよね、きっと。

だけど俳優の映画になってるんですよね、役所さんを見つめる映画。東京の便器掃除する日本人の映画になるんです、ドイツ人監督が撮影したモンタージュになるわけです。

脇もよかったよねー、柄本時生のあの感じねぇ。スマホみながら掃除するなよ…とか。かわりにきたのが、わたしの推し
安藤玉恵さんで!ここ!やれば!いいんでしょうかっ!に(笑)

あの金髪のキャバ風女の子とか
ヒラヤマの妻、麻生さんとか
ヒラヤマのよそよそ、慣れない実の子供だけど、他人ふうな子供とか
居酒屋の店主とか(甲本さんの弟でしたよね!)

今「ことの次第」みてます。みるんならヴェンダース初期いまだなと、近日レビュー
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