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裏切りの荒野のarchのレビュー・感想・評価

裏切りの荒野(1968年製作の映画)
4.5
大傑作です

最近の作品だとパク・チャヌク監督の『別れる決心』なんかが該当するだろうファム・ファタールに狂わされて"崩壊"する男の話をマカロニ・ウェスタンの枠組みの中でやっている。とにかくショットが上手い。道を歩いている時にあえてイマジナリーラインを割ることで、迷走感を醸したり、最後の海へと走る姿を海からのカットバックを多用しているのも素晴らしい。

こういう「女」に壊される話がどうしても心に刺さってしまうことに引け目を感じてしまう最近だが、そのことを抜いてもクラウス・キンスキーの悪役として主役を喰らう存在、ファム・ファタールを体現するティオ・オーモンの演技だけでも堪能出来る作品です。
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