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ゾンビコップのpikaのレビュー・感想・評価

ゾンビコップ(1988年製作の映画)
2.5
主人公がゾンビになってしまうという斬新な設定、全く先の読めない奇想天外な展開にシーンひとつひとつが目新しさすらあって面白い。感染してゾンビになるのではなくフランケンシュタインのようなゾンビの成り方が面白いし、ゾンビになったからと言って完全なる無敵な存在ではなく徐々に腐敗していく様も面白い。その過程の描写は手作り感のある練られたVFXがグッとくる。

そして目玉だと聞いていた肉達に襲われるシークエンスは期待以上の面白さで、この作品以外に存在するのか疑問なほど個性的。アッサリと終わってしまったように感じたのはこのシークエンスだけで1/3を取ってもいい程見ていたかったから。

徹頭徹尾一貫した相棒の台詞の無意味さとドヤ顔、学生の自主制作のようなカメラワークと毎度ワンテンポ間延びしたカットの編集点が全体の流れを悪くする。
驚愕の展開は、必要な部分をカットして不必要な部分を引き立たせた脚本にあるのだろう、そんな多々あるツッコミどころは不快には感じられずむしろ楽しんで見られた。

ラストまで予想外の展開に楽しんで見ていたが、どうにもこうにも瞼が落ちてきてたまらない。
何か映像の中に睡眠薬のような効果があるのか映画を見ているのに夢の中へと誘われる。
総体的に新鮮で斬新で非常に面白かった。
ラストの戦いではターミネーターを彷彿とさせる受け身っぷりに二人をカッコいいとすら思い、すっかり感情移入して楽しんだままエンドロールが流れ夢の中の出来事なのか現実なのかわからないまま朝を迎えた。
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