彼の作品は意外と観よう観ようで観ていない作品ばかり。多分いつもみる作風とはガラッと変わるから手を出しにくい。だからこそこうやって、好きな映画と二本立てで観れるとちょうどいい!なんて思えるから名画座は好き。
もう一度10年後ぐらいに見返してみたいと思った。私にはまだまだ人生経験が足りなくて、感情が分かりにくいところも多々。でも、これ観て思ったのはマーティンスコセッシって私にとって、いつでも大人であり続けてくれる監督だってこと。
今まで観た作品でも、大人の醜さとか滑稽なところとか、哀愁とかそんなディープなところをいつも教えてくれるから完全には理解できない。でもまた見返したいと思える作品で先を歩いてくれてる感じがする。
ナイトクラブへとビジネスを替えるシーンでもずーっと哀愁。哀愁。哀愁。上手くやりたいけど上手くやれなくて、苦しみを他人に預けて後悔ができるから、また苦しい。それでも生きていかなければならない辛さはしんどい。きっと人の苦しみがわかるのに苦しめてしまう人が1番苦しい。
シーンだけで切り取ると、生涯で印象的なシーンと挙げたいほど好きなシーンがあった。ベッドで傷にキスをするシーン。あんなにアップで大画面で見るあのシーンは本当に官能的だったし、美しかった。大好き。