緑

レイジング・ブルの緑のネタバレレビュー・内容・結末

レイジング・ブル(1980年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ボクシングとかなんも興味ないなぁと思いつつも
2本立てだったので鑑賞。

つまらなかったら途中退出しようとまで思っていたのに
とてもおもしろかった!
なにこれ、すごい。

共感どころかデニーロに対して不愉快になる要素が多すぎるのに
テンポがよくて長さが気にならなかった。

とてもキレやすいデニーロ。
DVを厭わないデニーロ。
ボクサーなのにすぐ手をあげるデニーロ。
嫁がいるのに15歳のブロンド美人を口説くデニーロ。
いつの間にかブロンド美人と結婚しているデニーロ。
いつの間にか映画からフェイドアウトしていた(元)妻。
ブロンド美人若妻と関わる諸々に嫉妬しまくるデニーロ。
嫉妬から人に絡み尽くして周囲から人がいなくなるデニーロ。
3回くらい「めんどくせー!!」と無発声で呟いてしまった私。
21歳を自称していた14歳女子関係でパクられたことは
さすがに同情を誘うデニーロ。
恐らく2〜3日以内に弟からの電話はなかっただろうデニーロ。

黒人蔑視、ゲイ中傷、女性軽視等、
現代のコンプライアンスではアウトな言動が多かった。
洋画を観ていると今もちょくちょくディスとして
ホモという単語が出てくる。
それだけ根強い差別の対象ということか。

デニーロの体作りがすごすぎた。
映画館ロビーに貼ってあった雑誌かパンフの記事によると
ボクサー引退後の体を作るのに4ヶ月で25kg増量
(wikiだと期間無記載で20kg)。
ボクサー時代の体づくりもしていたはずで、
恐れ入るとしか言いようがない。
体だけでなくボクサーとしての動きも素人目には本格的に見えたし、
プライベートでの身勝手さもとてもナチュラルだった。
あれだけひどい所行を繰り返す人物なのに
八百長後に泣くシーンで観ていてつらくなったのは、
デニーロが演じていたからこそだろう。
緑