ロビンソン

ブギーナイツのロビンソンのレビュー・感想・評価

ブギーナイツ(1997年製作の映画)
3.7
ん?ポルノ業界を描いた映画?
偏見であまり観ようと思ってなかったけど、私の好きなトリュフォーの「アメリカの夜」みたいな映画だよーって言われたから観ました笑
たぶんそれ言われなかったらずっとスルーだったかも笑

ポール・トーマス・アンダーソン監督の作品って難解なイメージなので、この作品はそんなことなくて普通に面白かったです

ポルノ業界の栄枯盛衰を描いていて、70年代から80年代へ移り変わっていくときに、彼らの運命にも暗雲が立ち込める
前半はサクセスストーリー
後半は転落人生へ

群像劇の良いところは、どのキャラクターにも見せ場を作ることで、中だるみをあまり感じないことです
この作品でも色々なキャラクターがいて、みんな主人公と同じように時代が進むにつれてちょっと怪しくなってくる
群像劇はたくさんのキャラに焦点を当てすぎて薄っぺらくなることが多いけど、この作品はみんな同じようにストーリーがあって、2時間半もあるのに全く退屈じゃなかったです!

たぶん前半のサクセスストーリーがずっと続いてたらそんなに高評価にはならなかったと思う
時代は変わっていくし、そこに上手く対応しようとしてもどこか自分のなかにつっかかりがあったりする
ポルノは表面的にどこか低俗って言われるけど、生活していく上で誰かしらは触れるものだし、それを上部だけでダメなものと言ってしまうのはただの偏見です
観る前の私みたいに笑

「アメリカの夜」と似てるのはポルノ映画を撮るときの現場の雰囲気がわかるからってことでした
あと時代の流れとともに求められていくものや環境が変わっていくってこと
内容がどうとかじゃなかったんだね笑

PTA監督にしては見やすいし、面白かったです
今の作風と繋がるところもあるけど、同じ監督って言われてもわからないかも笑