数学には答えがある
でも人生に答えはない
自閉症の少年ネイサン
幼い頃に父を亡くし、母との2人暮らし
ネイサンはコミュニケーションをとることが苦手で、光や色に強い影響を受ける
その代わり数学に対して天才的な能力を持っている
数学オリンピックの代表を決める合宿では、ネイサンと同じように自閉症である少年が出てきます
上手く会話ができない少年
「モンティ・パイソン」のコントを見て、コント内で観客たちが笑ってる
同じようなことをすれば、自分もみんなと上手く会話が出来るんじゃないかと実践しても上手くいかない
逆にみんなから白い目で見られることになる
そして少年はこう語る
「特別な数学の力がなければ、自分には何もない」
最近はこういったマイノリティ問題に対する作品が増えてますよね
でもこの作品はちょっと違う
ネイサンを中心に、周りの人たちとの関わりまでが触れられている
自閉症だから辛いよねっていう考え方ではなくて、彼らが思ったり感じてることは、健常者である私たちと何ら変わりないことだっていう考え方
マイノリティなことを扱っているけど、その根本は誰もが感じる普遍的なテーマが隠れてる
社会的な問題提議もできるのに、あえてそうしないでヒューマンドラマとしてきれいにまとめています
ラスト付近の展開はもう少しなんとかしてほしかったな
でもそれは物語のなかではしょうがなかったのかもしれないですけど
数学は全ての物事の答えを出してくれるもの
なんでも証明できるもの
そして答えはひとつだけ
でも数学では証明できないこともある
答えだってひとつじゃないものだってある
問題を解決してくれるのは頭脳だけじゃない
ネイサンはそんなものにどう答えを出したのか
自分の甲羅にこもらずに、外の世界にもっと触れる
相手が手を伸ばしてくれる
だからあなたも手を伸ばそう
そうしたら世界は変わるから