マーくんパパ

海潮音のマーくんパパのネタバレレビュー・内容・結末

海潮音(1980年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

砂浜で行き倒れて記憶を失っている女(山口)を旧家のやもめ主人(池辺)が自宅療養させているうちに好きになり情交重ねる姿を見た1人娘(荻野目)が殺意を抱くようになるというお話。見も知らぬ女を匿うように自宅に留め置き続ける不自然なドラマ性がどう発展していくのかと思いきや、唐突な恋愛感情に変わるというありきたりな展開。あえての見どころは旧家を継ぐ事に抵抗感持つ多感な少女、一度はこの地を出たが戻ってきた過去のある主人や姉を亡くし主人に反感抱く義弟(泉谷)、この地から出たいスナックの女(烏丸)など北陸特有の低く垂れ込む雲、重たい日本海の波がもたらす海鳴り、暗い風景の中に閉じ込められた人間たちが微妙に受ける心理的鬱屈の描写だが、あまり好きなタイプの映画ではなし。泉谷のオジサン若いね。