改名した三島こねこ

イレイザーヘッドの改名した三島こねこのレビュー・感想・評価

イレイザーヘッド(1976年製作の映画)
4.1
未成熟児。

枕元の植木。

ラジエーター女。

記憶に残る不安感。薄皮の上を蛆が這うような不安感。暗闇から半身をのぞかせる不安感。映画全体をモノクロ映画だからこその違和感と不安が包み込んでいる。

冗長な台詞を廃して人々を映像に引き込み、またそれがサイコホラー映画としての気迫を醸し出している。しかし一方で監督の経歴を考察に加えると、グロテスクなまでの伝記映画としても傑作。

二度と見たくないというような不快映画は世界に数あれど、何度も味わいたくなる奥深い不快感はこの映画こそだろう。