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ウィンターズ・ボーンのらのレビュー・感想・評価

ウィンターズ・ボーン(2010年製作の映画)
3.9
予想より遥かにスリリングな映画だった。乾いたタッチのサスペンスで非常に好み。映画らしく説明は少ないけれど、アメリカのヒルビリー事情や文化もよく分かる。「貧困から抜け出すためにまだ17歳の少女が軍隊に入ろうとする」という現実的な場面がさらっと描かれるようなところも良い。あえて"描かない"ことで多くを描いたり、想像力を喚起したりするような造りも名作の振る舞いだ。

トーマス・べズーチャの『すべてが変わった日』やテイラー・シェリダンの『ウィンド・リバー』、コーエン兄弟のいくつかの映画(『ファーゴ』や『トゥルーグリット』など)、それからコーマック・マッカーシーを少し思い出す。初主演のジェニファー・ローレンスがどハマり役。
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