りんとん

シンドラーのリストのりんとんのレビュー・感想・評価

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)
4.0
今年中に観ようと決めておりました。
2017年ラストの一本です。
今年は本当色々なことがあったな。
苦しいことも沢山あったけれど、沢山の映画を観れた。
最後の一本で、生命の重さを教えられました。金と権力を人を救うために使ったシンドラーは、偉大な人物だ。
金と権力どころか、自分の生命を捧げたんだろう。何度も自分が危ない目にあったらしい。それでも、やりきった。
生命のリスト…軽く考えてた自分が馬鹿だった。

あまりにもリアルすぎて、これが映画だということを何度も忘れた。

信じられないほど悲惨な歴史の映画で、もうただひたすら苦しくて絶望する。
シンドラーは金儲け、女遊びと欲にまみれた人間だった。安い人件費で儲けを出そうとユダヤ人を工場の労働者として大量に雇う。
虐殺から逃げ、そして死んでしまう女の子の存在が彼の良心を叩き起こした。
表向きはシンドラーの工場での強制労働だが、本当は1200人の生命救い、守った。
戦争が終わり、彼らに見送られて工場を後にするシーンが、クライマックスなのだが、あの場でボロ泣き。

自分が欲にまみれて過ごしていた時間と金で、一体どれだけの生命が救えたのかと、罪悪感で打ちひしがれるシンドラー。
この映画の中で、シンドラーが見せた最初で最後の涙。。。
多くの人を救おうとしたシンドラーが罪悪感で苦しんで、多くの人を虐殺した奴らは処刑で終わり?理不尽で残酷な現実だね。
「もっと救えたのに。人間1人だぞ」
この言葉を、人を人だと思えないやつに叩き込んでやりたくなる。
金儲けの戦争なんて、この世から本気で消えて欲しい。
600万人の生命が奪われた歴史を、忘れちゃいけない。

自分の生命は何のためにある?
それは、誰かを救うためにあるんじゃないかな。
2017年、自分の中で色々な転機があった。
モヤモヤしていた私に喝を入れてくれる映画でした。
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