カウボーイ、トレーラーハウス、モーテル、テキーラ、鉄火女と無骨な夫、出てくる全てがアメリカンでブルージーなアルトマンお得意の舞台劇映画で、お馴染みのパンとズームを巧みに使った人物さばきは見事の一言、不器用に衝突しつつも離れることのできない男女の悲喜こもごもをユーモラスかつサスペンスフルに描いた佳作だなこれは…と思って観ていたら途中からギャング映画的銃乱射は始まるは『羅生門』みたいになったりするはで最終的にすべてが灰燼に帰しアメリカの終焉を暗示して終わってしまった!
方向性としては『泳ぐ男』と近い、アルトマンの不条理ニューシネマの傑作の一本じゃないだろうか。