mさん

カーズのmさんのネタバレレビュー・内容・結末

カーズ(2006年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

約2時間で時代の移り変わりを見せてくれるのが凄い。古き良きラジエイタースプリング、かつての名レーサーハトソンホーネッドとルーキーのマックイーンなど時代を感じる要素が沢山描かれててかつそれが喧嘩してなくて凄い。
今見返すと割とセリフで大切なことを話してる気がする。その直後にマックイーンがそのセリフに影響されて行動するから少しだけあざとく感じてしまったかも知れない。

ラジエイタースプリングという場所が大好き。
あの場所もキャラも好き。どんどんマックイーンがあの街に魅了されていく過程がすごく丁寧に自然に描かれててよかった。物語がどんどん前に進んでいくけど、それはマックイーンのいじっぱりで危うい性格によるものだからすごく納得できる。
あのルート66が地図上から消えていくあたりの描写が一番グッと来た。あれは本当に現実でありそうな瞬間だったから。目や口がついた車も出てなくて地図だけが映されてる。本当に自分達の世界にもありそうなことだから余計心が動いた。

最初の青と緑と赤のレース。あれで凄いなと思ったのは、キャラの描き方。主役はマックイーンでカッコいい。だけどカッコいいだけじゃなくて未熟な部分もあるっていう欠点を抱えてるキャラっていうのがすごいわかる。カッコつけてベロ出しちゃうところとかすごく「ああちょっと自分が中心だと思ってるダメなヤツだ…」ってあの一瞬でわかってしまう。

後普通に車を擬人化して愛着を湧かせるのがうますぎる。ずーっと腹這いになったペンギンのような姿がデフォルトなのにちゃんと焦りや、喜怒哀楽がわかる。凄いなと思った。そういう意味でも冒頭のレースシーンは色んな感情が出たりするから必要だったのかも知れない。

ただラジエイタースプリングにマックイーンが至るまでの描写が少し長い気がするのと、説明っぽすぎる感じではあるからもう少し短くてもよかったと思った。
mさん

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