やはり素晴らしい。ジョナサン・デミの作品の中でも別格である。
オスカーにおける、サスペンス、ホラー、ウエスタンの差別は酷いもので、ホラー、サイコサスペンス作品に、光を当てた映画史上の偉業は、幾重にも称賛されるであろう。
それでいて、ちゃんとエンタメしているのも凄い。
この作品の影響下に、雨後の筍の如く、心理分析捜査官の作品が出されたり、書籍やTV番組が蔓延してブームが起きたが、どれも物足りず、トマス・ハリスのその他のレクター博士ものも足元にも及ばす、やがて廃れていった。それぐらいこの作品のみが光り輝いている。
ジョディ・フォスターはこれ一作だけにしたのは、賢明だった。
オスカーに無視され続けられたヒッチ先生が、この年まで長生きしていたら、と切に思った。
