ひれんじゃく

羊たちの沈黙のひれんじゃくのレビュー・感想・評価

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)
3.3
私の読解力がないのもあるのだろうけど、最後まで「羊」は一体なんなのか、クラリスの耳に響き続けた羊の悲鳴はなぜ事件を解決することで止んだのかがわからずもやもやしてしまった。バッファロービルの犠牲になった女性たち=羊なのは理解したんだけど、レクター博士がクラリスの過去を聞いた意味とそこに出てきた子羊たちとそれがどう結びつくのか、そこの描写が希薄だった気がする。

最悪な妄想なんだけどクラリスが見聞きした羊たちの悲鳴は牧場主が性的虐待をしているところ、もしくは自分自身が虐待を受けた記憶だったらどうしようとか思っている。やたら男たちがクラリスに性的な目線を向けるし…………博士が過去を話せと迫り、最後に悲鳴は止んだかと電話したところが繋がるとすればそうだとしか思えない。原作に書いてあるのかな。読もう。

SNSで見るアンソニー・ホプキンスはあんなに可愛くてすぐ踊りだすおじいちゃんなのに、レクター博士は常にガチ怖すぎて泣いた。目のギラつきがやばい。瞳孔が常にかっぴらいてるんだけどどういうことなんだ????役者ってすごいなあ……(こなみ)レクター博士のカニバリズムを持ってしても他のヤバ要素(メンガタスズメの繭を詰め込むバッファロービル、子羊の悲鳴を聞きながら果敢にバッファロービルに突っ込んでいくクラリス)が強すぎて個性のぶつかり合いになり結果として霞みかけるのすごいな。レクター博士だけが唯一クラリスに性的な眼差しを向けなかったのが救い。救いなのかこれ。クラリスに失礼なことをしたやつは殺しに行くし気に入ってるのはわかるけど俗にいう愛とは程遠いんだぞ❤️シンプルにやばい犯罪者なのでそういう枠組みに当てはめちゃいけないぞ❤️というラストシーン。
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