映画の部屋

ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版の映画の部屋のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

公開当時2度映画館で観ています、DVDも手持ちであり、とても切なくも懐かしく温かな気持ちになる映画で、映画技師アルフレードと少年トトの友情はキラキラと素敵である一方でどことなく少年トトの孤独な寂しさも垣間見せて胸にくるものがある、アルフレードは街を出るトトに言う「人生はお前が観た映画とは違う。人生はもっと困難なものだ。村を出ろ、もうお前とは話したくない、お前の噂を聞きたい」
「帰ってくるな、私を忘れろ、手紙も書くな、我慢できずに帰って来きても、私の家には迎えてやらない」
「自分がすることを愛せ、子供の頃映写室を愛したように…」トトは皺だらけの手でトトの頬を愛おしそうに撫でた。トトは約束通り帰らなかった、手紙も出さなかった、トトはオジサンになりアルフレードは居なくなった、映画少年は映画監督になりアルフレードが繋ぎ合わせて作ったカットになり切られたキスシーンを繋ぎ合わせて作ったフィルムを回し、在りし日のアルフレードの言葉を回想しながら涙をながした、それは美しい少年の日の親友からの贈り物のようであった、、という温かい物語なのだが、映画ファンならとりあえずこの映画の名をあげておけばという風潮がどうも苦手で、あまり大っぴらにファンだと言いたくない、心に仕舞っておきたくなるような映画である。
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