このレビューはネタバレを含みます
加藤剛さんの遺作、加藤剛さんに相応しい清廉な若者の純粋な想いが結実するという物語。
ウッディ・アレンの「カイロの紫のバラ」の逆バージョン設定であるが青年は空想の世界を現実にする、それほど純粋で真っ直ぐな想いを感じるからこそ切なさは増す。年老いた映画青年の元を訪れる、あの日のままの君の愛おしさに涙する。彼女が彼の手を握りしめる時二人の想いは永遠になるという綺麗な物語でした。個人的に、ラストの「タイタニック」オマージュが要らなかったと思っています、最後は二人が海岸を直に手を繋いで歩く後ろ姿のショットくらいで、そっと終わった方が好みだったのでマイナス0.5。ともあれ、邦画も沢山観ているが、新しい映画だがマイ・ベストに入る作品です。