このレビューはネタバレを含みます
大好物の原因不明失踪もの。
序盤の誰にも信用されなくて不安になるくだりが好き。
この作品も序盤はいいのだが
中盤からクライマックスにかけての
アクションを交えた見せ場シーンの盛り上がりがいまひとつで残念。
妻の失踪
という身近な事件が
世界的陰謀に
というスケールアップはよくあるパターンだが
そのスケールの大きさが描ききれておらず
近所のコソ泥がたちまわっているだけの印象なのだ。
WAR GAMEのような世界的スケールの一体感になればそれはそれで盛り上がっただろうに。
いっそのこと
「スーツケースの取り違えから
世界的陰謀に関わっているのでは」
と思わせておいて
「結局真相は妻の個人的な浮気だった」
というところに着地したほうが
うねりがある分だけテンションを保てたのでは。
若いヒロインは妻の隠し子ということにすればいいだろうし。
妻を救ったあとで
妻と経緯を存分に語り合うシーンがないのも物足りない点。
「こういうわけでホテルを出た」といった内容を語り、
喜びあって落ち着いたあとでまた一波乱という
展開があるとうれしかった。
ドッキリの後の種明かしシーンが好きなので。
※2022.2 午後ロー。