玉生洋一

フランティックの玉生洋一のネタバレレビュー・内容・結末

フランティック(1988年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

大好物の原因不明失踪もの。
序盤の誰にも信用されなくて不安になるくだりが好き。

この作品も序盤はいいのだが
中盤からクライマックスにかけての
アクションを交えた見せ場シーンの盛り上がりがいまひとつで残念。

妻の失踪
という身近な事件が
世界的陰謀に
というスケールアップはよくあるパターンだが
そのスケールの大きさが描ききれておらず
近所のコソ泥がたちまわっているだけの印象なのだ。

WAR GAMEのような世界的スケールの一体感になればそれはそれで盛り上がっただろうに。

いっそのこと
「スーツケースの取り違えから
世界的陰謀に関わっているのでは」
と思わせておいて
「結局真相は妻の個人的な浮気だった」
というところに着地したほうが
うねりがある分だけテンションを保てたのでは。
若いヒロインは妻の隠し子ということにすればいいだろうし。

妻を救ったあとで
妻と経緯を存分に語り合うシーンがないのも物足りない点。
「こういうわけでホテルを出た」といった内容を語り、
喜びあって落ち着いたあとでまた一波乱という
展開があるとうれしかった。
ドッキリの後の種明かしシーンが好きなので。

※2022.2 午後ロー。