男はくらいよ監督さそり

オー!ラッキーマンの男はくらいよ監督さそりのレビュー・感想・評価

オー!ラッキーマン(1973年製作の映画)
4.0
以前大幅にカットされた地上波で観た時はコメディの印象が強かったけど、久々に観たら悲惨で悲しい話だった。
コーヒーのセールスマンやってた笑顔の素敵な青年が大きな役職に抜擢されるも様々な誤解や陰謀に巻き込まれてボロボロになり、偶然受けたオーディションで監督(この映画のリンゼイアンダーソン)に「笑え」と指示されてももう笑う事を忘れて「意味が無いと笑えない」と答えて台本で殴られた時のマルコムマクダウェルの顔が爆笑!
マルコムは拷問されるシーンと刑務所更生が似合い過ぎる。時計じかけのオレンジと被るシーンが多く、更生しても悪になっちゃうんじゃないかってハラハラしたのはアレックスのイメージ強すぎるから。
ラストのダンスシーンが笑顔でそこだけが救い。
ifもしもの主人公と名前が同じだから続編でもあるし、さらに続編もあるとの事。
歌が合間に入る構成が素晴らしいけど、ちょっと長いかも。
でも色々と人生の不条理さが描かれてて深い映画だと思う。
しかし唐突なストリップとかSMとか何なの?
マルコムがオッパイ吸うシーンの構図が時計じかけのオレンジまんまなの笑った。やたらと窓ガラスぶち破って落ちるし。
原案はマルコムマクダウェルで自伝映画的要素が強い。マルコムは本当にコーヒーセールスマンだったとの事。それでifもしもと時計じかけのオレンジに抜擢されたから俺はラッキーマンだと。ラッキーマンをタイトルにしたら監督にインパクトに欠けるからと言われ、当時流行ってた演劇のオーカルカッタから頂いてオーラッキーマンだと。超いい加減だなー。