ほわポーク

ドラゴンボール 摩訶不思議大冒険のほわポークのレビュー・感想・評価

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ドラゴンボール超スーパーヒーローが面白かったから過去作みるキャンペーンその7。

ドラゴンボール劇場版3作目。
原作の要素をギュッと詰め込んで再構築してた。初めてドラゴンボール観る人にもやさしい作りだ。
アラレちゃんガッちゃんがかなり尺取ってて当時の知名度はドラゴンボール<ドクタースランプだよなぁ、となった。

「せっかくチャイナだし、ドラゴンボールでラストエンペラーやろうぜ!」という気持ちを感じた。面白い試みだと思う。
餃子(チャオズ)を幼い傀儡皇帝という設定にして鶴仙人を悪い参謀、天津飯を側近という役回りに。鶴仙流の公式ラストエンペラーパロ。ラストエンペラー公開が前年の1987年なので公開当時1988年に見たらアツかっただろうな。
いつもは「天さん」呼びの餃子が「テン!」と呼び捨てなので新鮮。これによって性癖を狂わされた人をひとり知っている。

お話は「亀仙流の悟空とクリリンが、ミーファン帝国の武道大会に腕試しに来たら帝国のお家騒動に巻き込まれた」という論理的かつ無駄のないシンプルな作り。こういうのでいいんだよ。
物語としては亀仙流陣は巻き込まれただけなので部外者。まあ悟空はそういうタイプの主人公なので、ドラゴンボール自体が毎回そういう作りではある。主観タイプの主人公じゃないんだよね。彼が居るから場が在るのではなく、場が在って彼が来るスタイルのやつ。
ドラマ的な意味での主役は鶴仙人への忠義と餃子への友情に葛藤する天津飯だと思う。葛藤してるだけなのでアクション的な活躍も出番尺も少ないけど、いい役もらってた。

ドラゴンボールてか神龍はお話が落着してからエピローグ~エンディングロールで使われる演出。これで8作みたけど、劇場版ドラゴンボールは「「ドラゴンボールを使うシーン」をどう使うか」を見てしまう。近年のインフレでキーアイテム度がダダ下がりして粗雑に扱われたり使われなかったりしてるのをみると淋しい。今作は良い使われ方してて良かった。
セリフ無しの、絵だけでストーリーが説明されハッピーエンドを見せてく演出っていいよね。最高。
ラピュタのラストとかのアレね。
こう、映画の物語世界からゆっくりとカメラが引いてってズームアウトしていくような感覚あるよね。没入していた物語世界からそっと引き離されてく感じが好きだな。優しさを感じる。
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