モールス

おとなのけんかのモールスのレビュー・感想・評価

おとなのけんか(2011年製作の映画)
4.0
ロマン・ポランスキー監督が久々に制作したワンシチュエーションムービーです。過去に「水の中のナイフ」「袋小路」などモノクローム映像の作品で、見事ワンシチュエーションムービーを制作してましたので実績は十分です。違うのは、過去作品ではサスペンス的な要素が占めてたのに対して、本作ではブラックで完全なコメディ作品になってるところですね。ストーリーは子供同士の喧嘩から、相手を怪我させてしまった子の親が相手側の親にお詫びするために家を訪問する設定です。
ジョディ・フォスター、ジョン・C・ライリー、クリストファー・ヴァルツ、ケイト・ウィンスレットというキャストで二組の夫婦のいがみ合いを描写してます。元々舞台劇だったものを映画にしたらしく、4人共が高い演技力が持ってるからこそ成り立ったとも言えます。
微妙な言葉に反応してエキサイトしていく様子はリアルの会話のようで、臨場感はあります。
また大人4人なんですが、大人らしく振る舞おうとして自分自身を制御できてないところが非常に面白いですね。子供の喧嘩は割りとあっさりしたところありますが、大人同士は根が深いみたいです。
名匠の佳作であり、観て損はないと思います。
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