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アンタッチャブルのおぼっとのレビュー・感想・評価

アンタッチャブル(1987年製作の映画)
5.0
最高です。
アル・カポネを取り巻く実話をモチーフにした話。
冒頭、アルの髭剃りで失敗して血が出るシーン。血の戦いになるという暗示ですね。

舞台は禁酒法が敷かれたアメリカ・シカゴ。
密酒の利権争いが激化し、対立や抗争が絶えず幼い子供まで巻き込まれてしまう街…
そこに君臨する闇の帝王、アル・カポネ(デ・ニーロ)。
デニーロのデニーロアプローチ、凄いです!
アルは、シカゴの全ての公的機関の人間を買収しており、シカゴという街全体が腐敗しています。
アルを逮捕するべく、送り込まれた連邦捜査官、ネス(コスナー)。
初めは禁酒法に接触した罪で、アルを捕らえようとするネス。
警察に協力を仰ぎますが、協力するはずがありません。警察も買収されているわけですし、逆にガセネタ掴まされてガサ入れも失敗…
出鼻をくじかれ、プライドもズタズタに。
そんな中、初老の警官マローン(コネリー)と出会い、シカゴで生きる術、捜査術を学びます。ショーンコネリー流石の名演です!
警察学校で出会った銃の名手、ストーン(アンディガルシア)、後に財務省から派遣された経理のウォーレス。
この4人で巨悪組織に挑むことになります。

経理のウォーレスがキーマンで、ネスに脱税でしょっぴけと何度も繰り返し提案します。これがネスの救いになります。
チームUntouchableは、密酒を押収、密酒ルートを突き詰め制圧し、帳簿を手に入れ、帳簿係を逮捕し、口を割らせようとしますが、
ここからアルの報復が激化。ウォーレスと帳簿係が消され、組織の会計係の逃走ルートの情報を掴んだマローンまで消されます。
しかし、瀕死のマローンから情報を得たネスとストーンは、シカゴ・ユニオン駅へ。

ここからは映画史に輝く名シーン。
あえて書きません。観てください笑
言えることは、ただ最高です。

会計係を証人に、アルの裁判にこぎつけたネスとストーン。
陪審員が全員買収されており、思うように進みません。
マローンを殺した暗殺者に仇を討つネス。
暗殺者のポケットに、買収された陪審員のリストがあり、それを見た判事は陪審員の総入れ替えを命じます。
これにより、アルは落ちることになります。

アルの公判が開始される頃には、すでに禁酒法が廃止されていました。
経理のウォーレスの、脱税でしょっぴく計画を実施していなかったら、アルは無罪、ネスは殺されていたでしょう。

とにかく脚本・演出が素晴らしく、エンニオ・モリコーネが奏でる音楽もシリアスで素晴らしいです。

おすすめできる一本です!
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