Hiver

キリング・フィールドのHiverのレビュー・感想・評価

キリング・フィールド(1984年製作の映画)
5.0
2010年01月18日 01:29 レビュー

激動の1970年代のカンボジア。
行き過ぎた利益至上主義にうんざりてしていると、映画に出てくるような原始共産主義の社会がいつか来るのかも、と怖くなった。
反政府軍クメールルージュが首都を制圧し、政権が変わるにあたり外国人は皆出国するが、通訳として雇われていた現地記者のカンボジア人プランだけ置き去りにされる。
その事を悔やみ続けた雇い主だったニューヨークタイムズの記者シドニーを描いた実話なのだが、置き去りにされたプラン役の熱演に胸を打たれると同時に彼が体験したNOインテリONLY農民の凄まじい完全共産主義の現実に驚かずにはいられない泣き顔
それまで演技などした事も無かった彼がここまで迫真の演技が出来たのも、実際にクメールルージュの政権下で医者という知識層の身分を隠し生き抜いた経験があるからだ。
彼はこの映画でアカデミー賞助演男優賞を受賞したが、90年代にクメールルージュの残党に射殺されて生涯を閉じている。
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