【グリーナウェイのグリーフワーク拒否】
アマプラ見放題に入荷?したので久しぶりに。
それぞれの奥さんを、“動物”事故で亡くした双子の兄弟が、その死と向き合えず、記号化というオブセッションに没頭して現実逃避するお話。その果ての、ミイラ取りが…。
しかし物語より記号化に執着した映画。だから物語を進める前提や動機がすごい雑。
人物に寄り添えず、その人に親しめるのはむき出しのちんこやおっぱいを通じて、だったりする。
面白さ?が何かと振り返れば、グリーナウェイ特有のヒネた美学、となろうか。
監督自身は死を真剣に突き詰める気などなく、登場人物をモノ化さえして自然の状態に戻す…究極が死んで土に還ること…というオブセッションに逃げ、死を紛らわしているように見えるけど。
結合双生児として生まれた双子(TWO NOUGHTS)は、切り離されたままではいけないらしい。コレ『戦慄の絆』の元ネタだったっけ?
ポイントである、動物死体のタイムラプス撮影は、土に還る自然さより、腐敗してゆく現実の恐ろしさを忘れる効能の方が高いと思う。
で、結局作中、人間の死体は腐らないしね。
個人的に好きなのは、最後のZ…ゼブラとのアレに向かってゆく娼婦とか。この女のオブセッションは、死とは別の場所にある。ゆえか、妙にヒロイックなあの後ろ姿。頭ん中はエロなのに。
マイケル・ナイマンの音楽が、物語にはまるで無関心なのがいいね。これも現実逃避に向け、高らかに轟いてゆくわけだけど。
<2025.4.4記>